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ゴッホ展に行って来ました。 http://www.tokyo-np.co.jp/event/gogh/ 純粋に表現を追求し続け、30代半ばで自ら命を絶ち、死んでから売れてしまった代表的アーティスト。なんでしょう、とっても幸せな人生だなとか思ってしまいます。だって自分の残したものが、自分の生き様の逐一が、こうやって何十年何百年も後の人々の心に影響し続けているんですからね。 彼自身を思う時、かなーり冴えない人物であったような気がします。(失礼)売れない絵を描き続け、家族に迷惑をかけ、思い込みだけはやたら激しく、そのほとんどは失敗し、影響を受けやすく、現実的でなく、生活力無く、おまけに強度の鬱…そのダメ男っぷりは清々しいほどです。 同じ天才と称される画家でもピカソとは対照的だなあ、と感じます。ピカソは割と人格的に完成されてるような気がします。まあ多少クレイジーではあったと思いますが、それは才能として画家であったと思うのです。 じゃあゴッホはなんなのか。彼は…なんというか、存在自体がアートだった。才能とか技術とか天才さとかそういうのもう全く超越してしまったところで、もうそのエネルギー自体が人間社会の奇跡というか。泥臭く人間的で悲惨で突き抜けた純粋な存在。弱さが転じてパワーになる不思議。 ゴッホは「私は絵を描くことによってようやく精神を平常に保つ事ができる」というような事を言ってます。すごく奢らない、素敵な感性だと思いました。自分の弱さというマイナスを補うために絵を描くってことです。お腹が空いたらご飯を食べるように、彼は生きる為に呼吸をしていただけなんだ。ああ、自分で言ってて感動してきた…
by jlhatic
| 2005-05-07 12:46
| MUSIC/ART
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